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文化講座「冬からはじめる演劇入門」レポート~DAY2

文化講座「冬からはじめる演劇入門」レポート~DAY2

 

2日目の主題は「物語を作ってみよう」

先ずは、アイスブレイクを兼ねた昨日の復習からスタートしました。

「棒を使った名前ゲーム!!!」

 

 

今日は、大スタジオを使用することになり空間が一気に広がったので、困ったときの名札が見えません(笑)

名前を呼んでくれた人が近づいてくると、違う人の名前を呼んでその名前の人に近づいていきます。

「大切なことは、自分が呼んでいる人にちゃんとアピールすること」

 

次は「7つのテンション」の復習です。

全員で一斉に空間を歩きます。ぶつからないように、空いている所を探して、舞台という空間(スペース)を身体で把握する能力を養いながら歩きます。

 

 

「パワーヒエラルキー」が始まりました。昨日と同じ内容ですが今日の会議室は、長テーブルが5つ連なり出席人数も多めです。そのため、とても偉い人や下っ端の人は判りやすいですが、中間層が難しい。演じる側も、見分ける人達も苦戦しています。

 

 

藤井さんが伝えます。「演じる時に大事なことは、人の態度をよく見ること(自分より偉いかどうかを見分ける)」「人の話していることをよく聴くこと(それに反応する)」

人物の立ち位置(ヒエラルキー)は、その人自身では決められなくて、人との関わりの中で見えてくる(見せることができる)ことに、だんだん気づいてきました。

途中、アクシデントが発生!

存在しないはずの社長(最も偉い人)が透明人間で来ることになってしまい、現場は大慌て。サミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」とアンデルセンの「裸の王様」を足したような展開で全員大爆笑。

 

そして本日の本題「物語をどうやって作るか」

車座になると、隣の人の言葉に短い単語で自分の言葉をどんどん載せて回していくゲームが始まりました。

「桃太郎の」「おじいさんとおばあさんが」「原宿で」「タピオカ飲んで」「それは実は」「オタマジャクシで」え~~!!?

 

 

身体を通して体験した後は、藤井さんの言葉が心に入ります。「集団で物を作るということは、自分の思いもよらなかった方向にいく。そこがすごく面白いし、異物と異物をくっつけること、それが『創作』につながります」

 

本日の締めくくりは、すっかり打ち解けあった参加者同士が4つのグループに分かれて、事前に出ていた課題「人生が変わったきっかけ」「地味に変わったきっかけ」を順番に話し、他人の人生に耳を傾けます。さらにインタビューをして、もう少し詳しく聞き取っていきます。

 

 

「ほとんどの物語は、人間が何かのきっかけに出会って変わっていくストーリー」「物語を作る時はその中でもどんな情報のセレクトをして順序をどうするかがとっても大切」

 

昨日、初めて出会った人同士とは思えないほど、参加者の方々はお互いの人生のドラマに優しく寄り添い、真剣に耳を傾けています。人が人を「信頼しあっている」ステキな時間が流れていました。

 

最後に大きな紙がグループに1枚渡されました。

藤井さんからお題が出ます。「全員の人生は、一人ひとり誰かに繋がっています。だからこのグループにいる人は赤の他人のようですが実はつながっている設定で、“ある1日”を作ってください」

ザワザワザワ・・・どうするの・・・? 明日も藤井さんの紡ぐ言葉を頼りに、道なき道へ全員で助け合いながら進んでいきそうです。

3日目の明日は、「他人を演じてみよう」です。熱を帯びてきました!!